変形大皿

 
 

外周が成り行き形状で、緩やかな長方形の大皿です

 

粘土は越前土です。

福井市へ旅行に行った時買い求めたものです。

 

白系の「糠白釉」か「白マット釉」を薄めに施釉すると、くぼみのある所は釉薬が溜まって白くなり、そうでない平面部は土の地色が茶色に透けてコントラストのある風合いが出そうです。

 

 

左図の展開長はやや(5%ほど)大きめにします。

 

焼成後は12%ほど縮むので、実際の

大きさは

 20×32cmくらいになります

 

作陶の手順

粘土の用意

 

越前土を使います。

この粘土は黄色の強い茶系ですが、透明釉をかけて焼成すると茶色になります。

 

1kg/個 を用意します

 


成形

たたら造り

 以前の「四角い平皿」と全く同じ要領です。

ロクロを使わないで、「たたら板」造りです

 今回も7mmのタタラ板を使います

  

作業台には今回も”そり”の少ないベニヤ板を使います。

 

粘土の塊を平らにしていきます

 粘土の塊を手の平で長方形の板状に叩きながら伸ばします。

時々大きな変形は、粘土を寄せ合わせながら概ねの長方形板にします。

 

次に麺棒(延べ棒)を中央部から外の方向に転がし、厚さを伸ばしていきます。

一度伸ばす毎に裏返し、伸ばしたい方向に麺棒を転がします。

 裏返しをしないと台板にくっついている側が伸びません。

 

たたら板で厚さを均一に

予定寸法に近くなったら、0.7cmのたたら板を両側に置き、その上で麺棒を転がし必要寸法の方向に伸ばします。

 

 外周形状は成り行きにしますので、途中の大きなはみ出しのみ修正しながら伸ばします

 

 外周カット

厚みが整ったら、四方の外周部は適宜ナイフで部分カットして修正します。

左右前後にバランスを取りながら、ゆがみを充分に残します

 

 

模様付け

四角い「ピンコロ」と呼ばれる御影石を使ってその凸凹面を小口と平面部に押し付け、面白い模様をつけます。 

 

周辺の立ち上げ

 

模様を付け終わったら、周辺は両指で粘土を挟み内側に縮ませるように寄せると立ち上げが残ります。

この時、親指で粘土面を強く押さえないことが大事です。

強く押さえると、指の跡がついてしまいます。

 

予定より少し高めに立ち上げておき、後で修正します。

 

外周部の高さ

周辺の立ち上がり部のゆがみや高さを整えて完了です。

 

台板も一緒に大きなビニールシートで覆い、ゆっくりと時間をかけて乾かします。

薄い板物ですから、乾燥を速くすると大きな”反り”が出ることがあります。

 

 

 

 

タタラづくり用の板の種類
各種のたたら板:左から厚さ1.2、1.0、0.7、0.5cm

残り作業工程は素焼き、釉薬かけ、本焼きですが、窯焚きまで時間が空きますので、その時期になれば続きをアップします。